いつも朝だといいなあ。犬たちと散歩、猫に餌をせがまれ、仔犬とひと遊び。新芽に誘われた虫々に集まる鳥の声を聞き、中庭の片隅には、ふとスミレ。
「とってこい」に興じるハヤを今度は真横から捉えました。速すぎて旧式デジカメの反応速度が追いつかず、背景しか写っていないショットがたくさんできました。ひとときの平和。
斎藤輝彦さんから「4・11はなんとしてでも開催いたします。従来の活動の他に震災の応援というミッションが付きました。音楽家は生産や建設はできませんが人々の心に安らぎや慰め、そして勇気を与えることができるのではないかと思っています。不穏な状況(4・11もまだまだだと思います)が続く中でご来場くださる人たちに人間の心の財産である音楽を届けたいと思います。また、コンサートの当日、義援金の募金、そして私の方からはCDを販売して売り上げの全額を寄付することにしました。音楽会の開催でたくさんの人が集まるところでこそこの活動ができるので、少しでも被災地の方達のお役に立てれば良いと思っています。」という熱いメールをいただきました。こんな時だからこそ、音楽を。いいですね。応援します。
[ボッテジーニに捧げる]斎藤輝彦コントラバスリサイタル
4月11日(月)19:00 開演。上野の東京文化会館です
ボッテジーニについては
吉岡裕子さんのブログの解説をご覧ください。
みんなのクッション・カバーが赤から生成りに替わりました。また違った雰囲気。フクも最初は少し違和感があったようですが、もう落ち着いています。気持ち良さそう。
強い風が吹き荒れて見た目には澄み切った朝。クウが朝の「猫っ走り」の後の一服。
にわかに水が脚光を浴びています。[doghouse]ではちょっとしたご縁で
アクアストリートの逆浸透膜濾過式浄水器を使っているのですが、この浄水器が放射性物質にも有効であることが確認できました。よかった。写真は1985年のイタリアの旅からフィレンツェのヴェッキオ橋。水ですね。
ひょんなことから行きあたった
雁屋哲さんのブログで雁屋さん家のラブラドールが16歳であることを発見。なんだかうれしいけれども、しっかりと老境にあるようで、留守にすると鳴くので困っているようす。フクもいろいろあるのだろうなあ。「美味しんぼ」の作者としてしか雁屋さんを識りませんでしたが、社会の闇の部分に深く切り込んだ、読みごたえのある「闘う」ブログです。3・11以降に書かれたことに対して激しい攻撃がありブログのアップが中断されているということ。怖い。
京都の[doglog]読者?からメールで春の便りが届きました。うれしい。琵琶湖畔彦根でもう開き始めた桜。すっかり忘れていましたが、春はもうそこまで近づいています。彦根は
2009年6月のブログでご紹介した多賀の隣り。いいところだったなあ。
photo courtesy of hatomune
こんな時だからこそ、おいしいもののはなしを少しということで、山珍居ランチメニューから。オレンジ色の張り紙が出ているので、「吟品」みたいに台湾へ一時避難かと思ったら、節電のための営業時間短縮のお知らせ。よかった。で、昨日のランチは「熬鳥」(鳥の香り煮)定食。飲んだ翌日の胃に心地よい「粥」をいただくことが多く、これは初めて。いけました。原発危機。電源回復が進み報道によれば一歩前進。雨も東京では上がり、ほっ。環境放射線量は午前6時時点で0.147μGy/h(年換算1.29ミリシーベルト)で僅かですが減少傾向にあります。ガンで亡くなられた元原発作業員平井憲夫さんの
「原発がどんなものか知ってほしい」が長崎から届きました。よくわかります。多くの方に読んでいただければと思います。
重い状況が続いています。一緒に暮らしている犬たちと猫につい気持ちが逃げてしまいます。いつもより多くの放射能を含んだ雨。犬たちの散歩には苦労しました。東京都の健康安全研究センターが公表している百人町で測定した環境放射線量(単位μGy/h)が 午前7時時点で0.1310 まで上がっています。事故後最悪だった15日の日平均0.109を超えました。3月11日以前は0.028〜0.079で推移していたということなので超異常値ではありませんが×24×365すると1148μGy=1.148ミリシーベルト。自然値は日本では1.5。「直ちに影響はない」と高をくくってはいられない数値です。
谷内田章夫さんの集合住宅を見学に新小岩へ。地震・津波・原発にのみ込まれてしまっている私にとって、新しい建築との出会いは大きな気分転換になりました。新小岩は庶民的な町。金魚屋さん?の敷地の向こうには634mまで到達したスカイ・ツリーが見えました。原発俄か勉強の続き。1979年のスリーマイル島事故時点で日本で稼働していた原発は20基。それ以降アメリカでの原発建設は0、日本は建設中まで入れると2008年1月時点で38。そうか。
原発にやっと電源がつながったという朗報。沈静方向に向かうといいのだが。ネットでの原子力発電所について俄か勉強での発見。Wikipediaによると2008年1月時点での世界の原発の数、435。うちアメリカ104、フランス59、日本は第3位で55。そのうち4基が半減期なんと24,000年のプルトニウム主体のプルサーマル型。そのうちの1基が福島第一3号機。そうか。
今朝は天気は穏やか。ブルーベリーもいきいき。気づかないうちに春が進んでいます。
昨晩は大停電予告で緊急帰宅。仕事の多くも動く気配を見せず、デスクに向かっていても、原発が頭から離れない。じわっと非日常に締めつけられて、なんだか変だ。元気ださなくちゃ。それにしても、一週間も経つというのに、どうして燃料・食糧などが被災者に届けられないのだろう?そんな国でしかないのだろうか。
懐かしいモノが登場。機動隊の放水車。そうか、そんなに強力だったのか。ま、なんでもいいから、頑張れ。このあたりで抑え込まないと・・・。こんな時だからこそ決行されたシンディー・ローパーのライブの
リポートを発見。感動的だったようです。過敏になって東京を離れ風評に油を注ぐ外国人がたくさんいる中で、うれしい。チェルノブイリの記憶がよみがえるんだろうな。
気持ちだけはせめて少し落ち着かせて、朝の光の中のクレマチス。被災地での懸命の捜索も続いています。
3月15日の斎藤輝彦さんのコントラバス・リサイタルが会場の都合により中止になりました。斎藤さん、ボチーニさん、吉岡さんは「このような状況こそ音楽が必要と」いう心意気だったのですが、残念。こんな時だから停電も止むなしと思いますが、無責任に停電の噂をまき散らして人々に不安を与え、交通を混乱させ、経済活動の足を引っ張るのは、あまりにも反社会的な行為だと思います。一丸となって危機を乗り越えようという時に肝心の経済活動を控えろというのは道理が通りません。被災者が避難している施設が無責任停電が実行されることになった僅かの地域の中に含まれていた事実にも唖然。信じられません。計画が杜撰で無責任なことに情けなくなります。どのグループに属しているかを知るための資料の出来の悪さは惨憺たるものです。こんな間抜けなものしかできないのは「それどころではない」事態だからなのかな、などとつい余計なことを思ってしまいます。こんな組織だけにこんなに大事なことをまかせておくのではなく政府が総合的に指揮すべき事態なのでは。電気の供給のしくみについては門外漢ですからよくわかりませんが、ピーク時の最大使用量を抑えればいいのであれば、サマータイムとか時差出勤とかで集中を避けるやり方のほうがよほど合理的なような気がします。しまった。こんなつまらない文章には合わせる写真がない!で、ガラス取り換え作業のため中庭に閉めだされた動物たちが右往左往するの図。
気温が上がって天気だけは穏やかな日曜日。クウは気持ちよさそうでした。これからが私たちの正念場です。
明日のフィレンツェ歌劇場来日公演初日は予定どおり開催されるようです。フィレンツェからやってきたボチーニさんも常ならぬ揺れにびっくりしたことでしょう。写真は1985年のイタリアの旅から、フィレンツェの街並み。いい街だったなあ。想いはフィレンツェへ。
小田急に乗るために新宿に向かい、動く舗道を駆け抜けていた時に、それは起こりました。初めて経験する歩きながらの大きな眩暈。新宿西口の高層ビルがしなっているのをこの目で見ました。東京は不幸中の幸いでほとんど実体的被害がないにもかかわらず、直後から携帯が通じなくなり、電車が不通。家族の安否も仕事の打ち合わせも宙に浮き、突然の非日常に突き落とされてしまいました。西新宿の地下街に湧き出てきた人々は興奮冷めやらずとも総じて落ち着いていて、諍いのかげもありません。またたくまにタクシー乗り場に長蛇の列ができ、防災袋とメットを手にした人々が中央公園に向かい始めました。感心。夜は帰宅難民。JRが早い時間に終日運休を発表したのが混乱回避に役立ったと思う。私も迷わず歩きました。2時間30分。歩き慣れているので楽々でしたが、途中の歩行者渋滞でペースを崩されたのは辛かったなあ。永福町まではバスも走ってはいましたが、私の方がずっと速かった。久我山まで来た時には井の頭線が動いていましたが、そこから電車という気持ちにはならず、歩き通しました。仕事場と家の距離をからだで体験できたのはよかった。[doghouse]の被害は吹き抜け上部に立てかけてあった絵が落ちてガラス戸のガラスが割れたくらい。よかった。娘は高校に泊り、さきほど再会。緊急時の家族間連絡手段については考え直さなくては。落ち着き始めたこちらの非日常の中のテレビが震災の現実を伝えています。未曾有の災害。たいへんなことです。原発はどうなっているのでしょう。やはり、怖い。写真は上から落ちてきて身近に在るイラン・ヤニツキーの絵の一部。
3月15日の斎藤輝彦さんとアルベルト・ボチーニさんのコントラバス・デュオ・リサイタルが近づいてきました。フィレンツェ五月祭歌劇場の管弦楽団首席のボチーニさんが
フィレンツェ歌劇団公演に合わせて来日し、[doghouse]のお隣で斎藤さん吉岡裕子さんとリハーサル。帰りにみんなで[doghouse]に立ち寄ってくださいました。世界の第一人者の腕前は圧倒的だったようです。メイン・ディッシュはどこから現れたのか本場prosciutto(プロシュート)の塊。ワインにはこれで十分という感じ。私は久しぶりのパエリアに挑戦。楽しい飲み会になりました。一番下の写真はlardo di Colonnata。こちらでは珍しい豚の脂塊で、薄く切ってパンにのせていただきました。ラードとは思えないおいしさです。ボチーニさんのi-padでディランを聴けたのもうれしかったな。リサイタルの詳細、ボチーニさんの動画などは
吉岡裕子さんのブログでどうぞ。生で聴くコントラバスの競演、楽しみです。
11月12日の[doglog]に登場したBob Dylan LIVE 1963。販促用としてファンの気持ちを惹きつけておいて、役目が終わったところでアメリカでの正規盤発売が発表されました。ずるい!。日本だけはMONO BOXとWitmark Demoの両方を買った人へのプレゼントという設定となり、今頃やっと届きました。ペーパー・スリーブに裸のCDをほうりこんだだけのアメリカ盤と比べると中袋も外袋も解説書もある丁寧なつくりです。並べてみるとジャケットの大きさがかなり違い、よく見ると「COLUMBIA」の商標が使えないのでデザインが僅かに違っていますが、中身の音楽は同じです。正規盤はBob Dylan Encyclopediaの編者Michael Greyの解説付きでジュエル・ケース入りだそうで4月12日発売。入手しないわけにもいかないので、困ったものですが、Amazonで\991で済んだのが幸いでした。1963年風に仕上げたLPも出るそうです。去年は今頃から春の嵐のような来日公演。すごかったなあ。今年は日本を素通りして4月3日の台北から。北京、上海もやっと国の許可がおりたようです。
仕事帰りに方南通りに出たところで出会った「はたらく乗り物」。いいかたちをしています。まだ運搬トラックの台上の路面切削機で、これから道路に下りて仕事をするところ。背景の黄色い看板は「山珍居」。日常の中にふと現れた非日常に思わず携帯カメラを取りだしました。
虫々も顔を出そうかなと思ったところに雪。普段なら気温が上昇に転じる6時の6.5℃からどんどん1.3℃まで下がり、予報を超えた雪になりました。写真は雪に煙る西新宿の高層ビル。結局日中の最高気温は4.4℃。寒い一日でした。今日は予報では11℃まで上がるとのこと。やっぱり啓蟄かな。ちなみに、中国では驚蟄と綴るのだそうです。
昨年11月に14歳になった「愛犬フク号」。家庭動物愛護協会からの表彰状が三鷹市役所に届きました。うれしいな。確かに「家族の一員」だよね。フクは仔犬のお母さん役も担っています。おつかれさま。
[laatikko]ができあがって2年。みんなが集まりました。隣地の大木の枝が払われて眺めが変わったほかは大きな変化はありません。手料理をごちそうになり楽しい時を過ごしました。こうして建築の成長に立ち会うのは住まいづくりに携わった者にとっての格別な時間です。外の被膜のファイン・フロアのきらきらした光沢はすっかり落ち着いていますが、外から見た様子もほとんど時の経過を感じさせません。[laatikko]に去年加わった新しい住人はもうおっぱいを卒業していて、傍にいるものだからつい手が動いてしまって、イチゴやアスパラを口元に運ぶ「おじいちゃん」になってしまいました。かわいい。ここのお雛さまは[doghouse]と同じ一刀彫。
[laatikko]ブログに詳しく紹介されています。いいな。空間の概要については川畑博哉さんの
all aboutをご覧ください。二次会は新大久保のコリアン・タウンへ。おこげマッコリ、キムチを焼き込んだチジミなど初体験。おいしかった。
30年以上歌い続けている『アメリカ南部のロック姐御』ルシンダ・ウィリアムスの新作Blessedが久しぶりに、いい。いろいろ迷って一皮剥けたという感じかな。デラックス版CDにはギター弾き語りのデモ全曲が入ったCDが付属。趣が大いに違っている曲もあっておもしろい。アートワークもよくできていて、さまざまな人々が「Blessed」を意味する言葉を書いたボードを掲げた写真15枚が、見開きジャケの4面とブックレットに使われている。ラブラドールも写っています。ジャケ違いが8種類あるそうで、そのせいか作りはたいそうシンプル。通常版もLPも写真が異なっているという凝りよう。どういうわけかエルビス・コステロが3曲でギターを弾いています。
冬晴れ。ぱしっと気持ちよく寒い日が二三日。フクもまたヒートテックを着てこちらは手袋をして散歩。寒さ知らずのハヤが駆け回る[doghouse]の中庭も澄み切っています。
2月9日の
エストニア・ピアノ音楽の夕べのアンコールのペルトの曲名を吉岡裕子さんに教わりました。ウクアル・ワルツUkuaru Valss、ペルトの作品リストやネットを探索しても見つからないような作品なのですが、エストニアではたいへん親しまれている曲のようです。
吉岡さんのブログにちょっとした解説があって、原曲?も聴くことができます。エストニア民謡が元になっているのかもしれません。ペルト風ではありませんが、いい感じです。写真はエストニアではなく1985年の旅でのヴェネツィア。
少し前の日曜日の日経文化面に辻原登の「韃靼の馬」回想記が載っていました。書き進める時、頭の中にある登場人物の容貌は具体的でないかわりに、頭の外にある風景や場所はできるだけ現実的に把握するのだそうです。実地調査で鬱稜島(ウルルンド)を訪れた時のことがいきいきと記されています。そういう姿勢が地理好き旅好きの私の気持ちに響くのかなあ。一年半のあいだ毎朝、対馬、瀬戸内、朝鮮、韃靼、鬱稜島と旅を楽しみました。対馬にはそのうちに行ってみたいなあ。ツシマヤマネコもいるし。写真は我が家のイエネコ。
食卓に文字どおり菜花が上がり、中庭の片隅には蕗の薹。三月になりました。二十四節気の下の七十二候では「霞始靆(かすみ はじめて たなびく)」。この後「草木萠動(そうもく めばえ いずる)」「蟄虫啓戸(冬蘢りの虫が出て来る)」「桃始笑(もも はじめて わらう)」と続きます。なんだかいいなあ。