定席で寛いでいるフク。馬の干し肉がよほど気に入ったらしく、空き袋をいつまでも大切にしています。ハヤがこれに近づくとこの時ばかりは怒ります。膀胱炎が原因だった頻尿はかなりおさまってきました。相変わらず朝起きると一緒に家の外まで直行していますが、量は減っているし、出ないこともあります。とても元気だけれど、歳だからからだは少し細くなっていて首輪が緩くなっています。

ロンドンではレストランにも行きました。
Zaika。新しいスタイルのインド料理です。お店お薦めのJugalbandiは懐石料理のように少しずついろいろなものが美しく盛り付けられて出てきます。スパイスの個性によって素材の持ち味を活かした料理。トマト風味のジェラートがふと混ざっていたりする斬新さもあります。サフラン・ライスと供されたHerdwickラムのKoh-e-Roganjoshはインドで最も感動したマトン・カレーを彷彿させる味でした。デザートを含めての6皿にそれぞれお薦めのワインがグラスで用意されているのも気が効いています。シャンパーニュに始まりMas Mudigliza Mauryという初体験の赤のデザートワインが締め。シシリー、レバノンのBekka Valley、オーストラリアのBarossa Valleyとワインの産地は国際的です。そう言えばワイン会社の人が市場の動向を探るのにはフランスではなくロンドンに行く、と言っていました。フランスでは外国産のワインは絶対飲まないだろうし、ボルドーではボルドーしか飲まないし、そういう意味でロンドンは東京と似ているわけですね。短い体験のロンドンに限ってのことではありますが、ワインは東京以上にポピュラーだし、パルメジャーノの塊が並んでいるチーズ屋もあったし、「イギリス不味い」は過去の事のようだと感じました。

朝の散歩で見つけた朝顔。もう葉はほとんど落ちてしまっていて、花の凛とした青がどこか淋しさを漂わせています。やっと新しくした1000万画素携帯で撮りました。カメラとしてもイケるかも。「おとうさん」携帯はSuicaが入らないので断念しました。

この突然出現した五連休はいろいろとたまっていた仕事を片付けるにはもってこいです。幸い犬猫以外は全員が「お父さん」から自立してしまっているので、私はたまっていたもろもろの執筆作業に専念することができました。いい機会なので090909発売以降手元にありながら聴く機会がなかったBeatles Mono Boxを筆が止まらない程度に耳にしつつ、[doghouse]での仕事を楽しんでいます。音楽雑誌で取り上げられているような細かいことは正直なところよくわかりませんが、もともと意図されたものにもっとも近い音をやっと聴いているということなのでしょう。録音された当時はモノ・ミックスのほうに重きが置かれていて、ステレオ・ミックスにはメンバーが立ち会っていなかったというエピソードが紹介されています。写真に撮ったSgt.Pepper’s Lonely Hearts Club Bandはモノラル盤を聴くのは初めて。印象がかなり違います。CDは「紙ジャケ」と呼ばれるLPジャケットのミニチュアに収められています。この手のミニチュアは我が国が最先端を走っているらしく、私が入手したイギリスからの輸入CDボックスの中身は日本製でした。付属の印刷物、レーベル・デザイン、紙袋、ジャケットの組み立て方にいたるまで英国発売初回盤を忠実に縮小再現する細やかな仕事は、日本が他の追随を許さない圧倒的なレベルなのでしょう。盤を保護する半透明袋とジャケットを保護するビニル袋は日本固有の気遣いです。ビニル袋のシールの粘着力の弱さも完璧。誇らしく思う反面、音楽そのものとは直接的には関係がないことに、これほどまでの情熱を傾けさせてしまう我が国の音楽市場に、ちょっと不安を覚えてしまいます。不思議なことに英国経由の逆輸入盤の価格は日本発売盤のおよそ65%でした。解説と日本語訳が余分に付いているらしいのですが、そんなものいらないし、この差額は大きいですね。早くも売り切れとの噂に尻尾が立っています。

沖縄に詳しい伊礼さんから、ゴーヤーがきれいな黄色に変わる話を聞いて、暫く厨房に置いて鑑賞していたら、実が弾けて真っ赤な種が姿を現しました。papaya yellowですね。来年はこの種を蒔くといいという話もどこかで耳にしました。[doghouse]のゴーヤーも秋になって成長が止まり、枯れた葉が見苦しくなってきていたので、文章書きの合間に最後の収穫をし、蔓を撤去しました。で食卓には定番のSPAMも登場。Wikipediaによれば、shoulder of pork and hamあるいはspiced hamから生まれたと言われる商標が、モンティ・パイソンを経由して迷惑メールの呼称となったのだそうです。納得。Specially Processed Artificial Meatがぴったりかも。

Mary Traversを偲んでPPMを聴きました。一枚目のアルバムPeter,Paul & Mary。写真のLPではなくCDで。私が最初に買ったPPMのLPはこれではなく日本編集の「ベスト・オブPPM」でした。まだ数枚しかLPを持っていない頃で、毎日毎日あきることなく聴き続け、父や母までが曲を覚えてしまうほどでした。東芝音工の今は懐かしい赤い透明の盤にWarner Bros.のゴールドのラベルが貼られていました。入っていた16曲の中に「風に吹かれて」「くよくよするなよ」「時代は変わる」の3曲のディラン作品が含まれていました。これが私とディランとの出会いです。ディランとPPMそれぞれのマネジャーでアルバムPeter,Paul & MaryのプロデューサーでもあるAlbert Grossmanの思惑通り、これがきっかけとなって、ディランへの道にはまりこんでしまうわけです。歌詞も完璧に覚えましたから、英語との出会いとも言えます。解説の中村とうようの音楽雑誌はいまだに愛読しています。Peter,Paul & MaryのロゴのデザインはMilton Glaser。グラフィック・デザインとの出会いもここでした。「マリーさん」ありがとう。

Requiescat in Pace
お隣と共同購入のサンマが届きました。きらきらと美しい姿をしています。ダツ目、サンマ科、サンマ属、Cololabis saira。sairaは日本語の古名のサイラ(佐伊羅魚)から来ているそうです。Pacific sauryという英名も耳にしたことがありませんし、我が国特有の魚なのかもしれません。しあわせ。先ずは刺身、メインは焼きで、もちろん大根おろし添え。サツマイモご飯がぴったりはまりました。おいしかった。持つべきものは隣人、です。
