9月27日発表の
文部科学省及び群馬県による航空機モニタリングの測定結果についてに載っている「地表面へのセシウム134,137沈着量の合計を示すマップ」です。読み方が
院長の独り言ブログに詳しく解説されています。要するに、凡例の下から3番目の色が30-60kBq/uで以前からある現行の法令を適用すれば「監理区域」に該当する、ということ。さらっと公表しましたが、直ちに影響がないどころではない、怖ろしい汚染状況であるということを語る重たい地図なのです。この地図では東京は白紙ですが本当はどうなっているのでしょう。
courtesy of onodekita.sblo.jp
八重洲で午後一の打ち合わせがあったので、気になっていた東京駅前の路地裏でランチをとることにました。再開発が進む中、昔からの木造家屋が狭い路地に並んでいる味な世界がまだ残っているのです。1階にあるこれまた旨そうなちゃんぽん等の店を通り抜けた奥の階段を上がった2階という渋い位置にある魚系の「青玄海」に狙いをつけました。ランチは4種類。朝食が鰺の開きだったので人気の「大鰺開き」を避けて選んだのが「箱うにマグロ」。これで千円はうれしい。さすが八重洲です。「玄海茶漬け」もいけそうでした。界隈にはこの手の店がたくさん。うらやましいなあ。
注:12時半頃だったのでマグロは品切れでイサキとカンパチに代わっています。こっちの方が上かな。
[doghouse]の秋。秋の風が吹いて、舟をたたむ頃・・・。すっかり涼しくなって、フクも元気です。
旨いもの好きの隣人がいる幸せ。今年も釧路のサンマを共同購入しました。2本は酢で〆て4本を炭火で塩焼き。久しぶりの炭火は楽しかったなあ。ペルー産ということに惹かれて買ったホワイトアスパラ、おき火で焙って塩と酢橘、お酒に合いました。
8月の発売前から予約注文していた
武満徹ソングブック が今頃ふと届きました。ショーロクラブをバックにアン・サリー、沢知恵、おおはた雄一、おおたか静流、松平敬、松田美緒、tamamix のヴォーカル。爽やかな秋の朝にぴったり。歌抜きの「翼」「小さな空」「MI・YO・TA」が意外にいいなあ。メロディ・メーカーですね。
courtesy of Amazon
勝沼
[シャトー・メルシャン]の
ハーベスト・フェスティバル2011。
「ホリデー快速ビューやまなし」の2階席からの眺めを楽しみながら勝沼ぶどう郷へ。通い慣れた葡萄畑のあいだの小径を久しぶりにしっかり歩きました。「甲州」、栗、ススキ、澄んだ空、遠くの山並み、勝沼はもうしっかり秋。やっぱり勝沼はいいなあ。ワイナリーはお客様いっぱいで盛況。おいしいワインをいただきながらどんどん幸せな気持ちに浸っていきました。からっと晴れて暑くも寒くもない自然のままが心地よいお天気なのだから、扉を全部開け放つともっといいのになあ。帰りの各駅停車をわざわざ大月で降りて食べたかった吉田のうどんが売り切れ。次の列車は運悪く中央線の通勤電車でがっかり。おまけに高尾の手前で「線路内立入」トラブル。いいこともあれば悪いこともあるということです。10分遅れたおかげで家に帰りついた時にちょうど娘が犬たちと散歩に出るところで、珍しく一緒に一回り。結局圧倒的にいい一日でした。
来日公演中のボローニャ歌劇団のAさんご夫妻が[doghouse]で本場の料理を作ってくださいました。我が家の子供たちもみんなでお手伝いしながら総勢9人と犬2匹が厨房のサービステーブルを囲んで大賑わい。楽しくおいしい国際交流になりました。
パスタは(シーチキンではない)マグロ缶を使ったクリームソースのフズィリfuzilli。ソースの仕上げにサフランを使うところがにくい。全員に大好評で相当な量があっという間に売り切れ。
セコンドは鳥胸肉のスキャロッピーニscallopini。薄く切った胸肉をガンガン叩いて伸ばし、レモン風味でソテーしていたようです。おいしい。
ワインもたくさんいただいて片言のイタリア語が飛び交う楽しい夜になりました。我が家の子供たちも最後までしっかり溶け込んでいたのがうれしい。Aさんは首席コントラバス奏者。こんな経験ができるのはお隣の斎藤輝彦さんのおかげです。
植物がいろいろと育っていると自然に虫も着くけれども、鳥もやってくるし、蝶もやってきます。小さな動く生き物との出会いもまた楽しみのひとつ。普段お目にかからない珍しい模様の蝶を携帯のカメラが捉えました。そのままでは分かりにくいのでフォトショップでトリミングしてみました。
激しい台風に直撃されました。[doghouse]ではモッコウバラ、シマトネリコなどに被害。18時に新宿百人町地上15mでの放射線量が5割もあがって(0.0818μGy/h)一時身構えましたが今朝6時は0.0555。激しい雨による一時的上昇だったようです。どこから現れた放射能だったのでしょう。私の帰宅は新宿駅11時まで遅らせてなんとか乗り切りました。まっしぐらにフクシマを直撃しましたが、大丈夫だったのでしょうか。ブラックボックスからの情報は今のところありません。
鈴木研一さんの
豊島美術館写真集がmillegraphから発売になるそうです。
こちらで先行予約ができます。私はこの1枚で予約を決めました。建築+アート+写真。楽しみです。
photo by kenichi suzuki, courtesy of millegraph.com
雨が降っていない日は朝起きると私の部屋の前の中庭でクウが待っています。餌を催促しているのです。まっすぐに食堂に向かい犬を避けて高いところに置いてある餌入れを食卓に置いて猫の朝の始まり。犬とは違って全部は平らげずに一服すると、人に用はなくなって猫の世界に戻っていきます。
長崎の旅2011年9月¶細長い入り江を山が取り囲んだ長崎の街には坂がいっぱい。車ではアクセスできない住宅街もたくさんあって、狭い小経と階段のまわりに家が立ち並んでいます。景色はいいし静かだし日当たりも良く住むには心地よさそうなのですが、足の不自由な方にはたいへん。何処も同じく少子高齢化の社会状況にあって空き家がどんどん増えているのだそうです。公共のエレベータを設置し、コーポラティブ方式で新しい家ができたりギャラリーのあるカフェが生まれたり少しずつですが新しい動きもあります。そんな地域の片隅に設計している「長崎のヴィッラ」です。
八雲の実家[ビッグドッグ・ハウス]と同じ町内に2年前に開業した
八雲茶寮で昼の懐石。住宅街のお屋敷を巧みに改装した隠れ家的佇まい。料理もサービスも雰囲気も申し分なし。長崎の板前さんによる佐賀料理だそうです。人生の先輩の方々からいろいろなお話をうかがって、いい時間を過ごしました。長崎産のアマダイを赤味噌で焼き上げた「ぐじ茶漬け」をお土産に実家まで歩いて、暫しのんびり。晴れているのに時々細かい雨が降る湿っぽい空模様も吹き飛んでしまいました。写真は我が家で再現した「ぐじ茶漬け」。一緒に竹籠に入っていた京番茶を淹れてレシピーどおり。これだけで十分な昼になりました。津々浦々いろいろと旨いものがあって、いい国だなあ。
まだ静かな朝、今さっき撮った写真。暑い日が続いていますが朝は爽やか、犬熱中症対策のクーラー(29℃ですが)を止めてふわっと気持ちのいい風が流れ込んできています。フクも私の傍らに寝そべって気持ち良さそうです。もうそろそろお散歩だね。
[二軒家アパートメント]ペントハウスでアパート仲間のパーティ。エレベータを降りて階段を昇り屋上の芝生を横切る長いアプローチ、気に入っています。設計した建築とこうやって関わっていくことができるのは幸せです。11のうち6ユニットが集まり、向かいの可愛い花屋さん
ハナミドリからも参加。「集まって住む」醍醐味です。楽しく飲みすぎました。
長崎の旅2011年9月¶長崎の港には予想以上に多様な種類の船の出入りがあって、入り江を眺めていて飽きることはありません。湾の入り口の女神大橋の下に船影を現したのは復元された観光丸。瀬戸観光だかで活躍している復元咸臨丸とは別で、元は幕府の第一号蒸気船だそうです。遠くから眺めるとなかなか味があります。この秋からは上海との定期航路が就航するとのこと。港がさぞかし賑わうことでしょう。
なにかと参考にさせていただいている
武田邦彦さんのブログに美しくも怖ろしい画像がアップされていたので、ここに転載します。ブログも合わせてお読みください。9・11反原発デモでの警察の暴挙についてもまったく報道しないマスコミはもう報道機関として死んでいます。朝日、産経、読売、毎日を取っている人は止めるか、東京新聞に変えましょう。補足:産経が一面に爆轟の写真を載せていたのを
院長のブログで知りました。
courtesy of K.Takeda
長崎の旅2011年9月¶雲ひとつなく晴れて汗をたくさんかいた長崎の一日の夕暮れに
グラバー園で夕涼み。山の端に姿を隠す直前の西陽で時間を失ったかのような洋館の姿に軽いため息。
陽が落ちてからは入り江のシルエットの背景が刻々と色味を変え、感動を記憶だけに任せられるほど大人になりきっていない私は、落ち着いてビールを飲んでいられません。結局、携帯でのこのショットが一番。Some enchanted evening, you may see a stranger….エッツィオ・ピンツァの歌声が聞こえてきそうです。
あっという間にあたりは宵闇に包まれて、遠くまたたく街の灯りをゆっくり楽しみながら、嵐のようにビールを飲んだ後、珍しくチンザノを飲ってみようかなという気分の長崎のグラバーナイトでした。
日没の時刻がどんどん早くなってきていて、長崎からの帰りのフライトはいつもと同じ時刻なのにもうほとんど夜景のみ。晴れていたので地形はよくわかりましたが写真には写りません。これは往きのフライトでの富士山と初秋の雲。雪はないようですね。
勝沼のシャトー・メルシャンからワインの新製品が届きました。国産の葡萄のみで醸造するChateau Mercianシリーズのスタンダード版で\1,560と手頃なのがうれしい。メルロー主体の赤が
藍茜2008、シャルドネ主体の白が
萌黄2009です。どんな仕上がりでしょう。楽しみです。
8月27日の
高校同級生との横浜歩きの成果のひとつはF君が持っていた山本義隆の
『福島の原発事故をめぐって-いくつか学び考えたこと』との出会い。購読紙の書評と広告を主とする私の情報網からは漏れていました。「日本における原発開発の深層底流」「技術と労働の面から見て」「科学技術幻想とその破綻」の3章立てで情緒に流れることのない冷静な考察が展開されています。引用されている古今東西の多様な文献の中には岸信介が1957年当時を回想する回顧録(1983年出版)も含まれています。
「現憲法下でも核兵器の保有は可能」という私の発言は、日本政府の見解として公式記録にとどめられることになった。私は憲法解釈と政策論の二つの立場を区別し、それぞれを明確にしておくことが日本の将来にとって望ましいと考えたのである。この憲法論は今日なお有効に作用している。
国土の狭い地震国に54基もの原発を有し、高速増殖炉やMOXまで導入している現状が、ただエネルギー政策によるものではないことを、みごとに語っているのではないでしょうか。科学技術史を紐解きながら科学技術としての原子核工学を未熟であると断罪する論の展開には説得力があります。今回の原発惨禍が偶発的なものではなく近代史の流れの中の必然であると理解すべきなのでしょう。今の私たちにとって撒き散らされた放射性物質の除染が最優先課題のひとつであるのは言うまでもありませんが、除染とは言ってもただ放射性物質を移動させるだけ。有機水銀も亜酸化鉄もダイオキシンも科学技術により無毒化することは可能でしたが、放射性物質を無毒化する術はありません。半減期による毒の減衰に身を任せるほかないのが実情です。21世紀の人類は核融合反応を安全に扱う技術を持っていないことをあらためて確認しました。写真は仲秋の名月間近の「月に叢雲」。私たちに覆いかぶさる暗い重い雲を払いのけるのは私たちのほかにはありません。
フクがどさっと倒れました。もうかなり快復しましたが、一時はびっくり。金曜夜私が帰宅した頃には立ち上がることはできるようになっていましたが、夜はフクの傍らのウェグナー・デイベッドで寝ました。フク・ソファには上がれないのでソファの脇の床の上にフク場ができて、フク・ソファはちゃっかりハヤに占拠されています。
台風の惨禍は今度は西日本に。思い出したように猛烈な雨が降る蒸し暑い日がやっと過ぎ去ると、爽やかな日差しに秋の気配。そんな季節の移ろいに、夏の鱧と秋の松茸がぴたっとはまりました。鱧、ウナギ目・ハモ科Muraenesox cinereus 。英語のdaggertooth pike congerは食習慣がないことを語っています。松茸、Tricholoma matsutakeヒラタケ目キシメジ科。こっちも分からないだろうなあ。
息子と二人でワイン2本空けた後の
ドスガトスのデザート。我が家の女性陣は当然ドルチェですが私はこのスペイン産チーズで赤ワインをもう一杯。ちょっと添えられているハチミツが意外に効きました。息子はなんと食後酒を選んで、しめくくりにグラッパ(とは言わないのかも)。負けました。ちなみにdos gatosとはスペイン語で二匹の猫。
猫の島。イタリア語でもisolaは島であり街区でもあるそうです。この島は猫の爪とぎ用の段ボールプレート。マタタビの粉を撒いてあるからでしょうか、クウのお気に入りで、しばしば無防備な姿でうたた寝しています。猫、ネコ目ネコ科Carnivora Felidae。
長崎新地の生麺でつくった皿うどん。もちろん
金蝶ソースをかけていただきました。おいしかった。からしは使わないのが長崎流だそうです。Wikiでは英語とスペイン語にSara udonの項目があります。
[doghouse]で獲れた幾粒かのオリーブが薄い塩水の中に浸かっています。だんだん塩水の濃度を上げながら漬けこんでいくのだそうです。いわゆるオリーブ・グリーンとはまた違った若さ溢れるグリーンが懐の深いマーブル・ホワイトを背景に輝いています。
TXで初めてのつくばへ。JRと同じ通勤車両で鉄道としての魅力はゼロ。利根川を渡ってから車窓が変わって、新興住宅群と青い稲田が交互に続く。確かこのあたりはホットスポット。稔った米はどうなるのかなあなどと思っているうちに終点のつくばに到着。官僚によってつくられた人工の都市に展開された虚構の建築は朽ち果てるわけでもなくしかしはっきりと人を拒絶して横たわっていました。税金を浪費したカンピドリオ広場の反転?はあまりにも虚しい。建築家の所作でなければまだ笑って水に流せるのだけれども。
台風による怪しい空模様の狭間のふっと陽がさした瞬間が好き。お出かけ前のほんのわずかなひとときにもカメラを手に取る小さな幸せを楽しんでいます。
ヨコハマトリエンナーレ。横浜美術館の不相応に重厚な石の空間に置かれたおしゃれクマ。熊、ネコ目クマ科Carnivora Ursidae。
2週間がんばってくれたインターンシップの学生さんのお別れ会を事務所近くの
志な川で。スポーツガール支援の重量級トンカツも卓に上がりました。締めにごはんとみそ汁を平らげる若さに敬服。私たちが
メルシャン勝沼ワイナリーを設計したことをお店の方がご存じだったのに感激。豚、ウシ目イノシシ科Artiodactyl Suidae。