洛陽荘
京都東山建築めぐりD。宿は「碧雲荘」にほど近い「洛陽荘」。大正期に建てられた山階子爵邸を今年亡くなった建築家渡辺明が数年前に増改築した旅館というよりは瀟洒な邸宅。庭はやはり「植治」。なんと通い慣れた「白河院」のすぐ裏でした。着物を優美に着こなした女将の京都弁の接客の技が秀逸。大書院での反省会も女将の技で会話が弾み、とても楽しくなりました。一番下が反省会の写真で、私の右側が11代小川治兵衛さん。たまたま隣だったのでいろいろなお話を聞くことができました。庭は成長を続けるので作品の「完成形」はないとのこと。建築も同じと私は考えています、と申し上げておきました。個人的には8代より7代の作風がお好きという答えにくいお答えもいただきました。最近作の「空(くう)の庭(だったかな?)」のことをうかがい惹きつけられましたが残念ながら非公開。紅葉のお勧めは「三千院」とのことでした。またまた貴重な時間。国産のワインをいただいていたのですが、素性について詳しいことは書けません (笑) 。






photo by Tsunehiro Manabe






photo by Tsunehiro Manabe
Workshop graduates
1994年に発展的解消したWorkshopの卒業生が西麻布に集まりました。北は仙台、西は唐津から総勢18人。出席率はかなり高いと思います。場所は定番のBeach Houseではなく懐かしい「おかだや」の裏に最近できたこだわりのとんかつ屋豚組。右上はありそうでなかなかお目にかかれない、一流のとんかつに一流のカレーを組み合わせた「かつカリー」。左下の写真の左端に写っているレンガ色の建物が1978年に事務所を開設した集合住宅です。楽しい夜でした。








碧雲荘
京都東山建築めぐりB。「碧雲荘」 (野村徳七別邸)。大正から昭和初期にかけて東山界隈に数多く作られた壮大な庭園を持つ別荘の一つ。琵琶湖疏水の水を引き込んでつくられた池を回遊する庭園は8代小川治兵衛の作。年に一度近くの白河院に泊まった朝は、この界隈を犬を伴わずに散歩するのが習慣になっているのだけれども、花菖蒲の小堀沿いの勇壮な塀の向こうの世界に足を踏み入れるのは初めて。NHKの特集番組で観て出来上がっていたイメージをはるかに凌ぐ「別世界」でした。「不許酒肉五辛入門内」(酒、肉、葱、にら、にんにく、はじかみ、らっきょうを門内に持ち込むな)というよく寺社の門の前に見かける石碑が客用の「不老門」を入って少し進んだ脇に置かれていたり、源氏香の模様が壁や石橋に刻まれていたり、半夏生を丸く群生させて上から三枚の葉が白くなって満月になったり、どこからか運ばれてきた国宝級の酒舟石が置かれていたり、流れの中に置かれた蹲を使おうと身をかがめると視界から池が消えてしまったり、遊び心いっぱい。蹲の底は池とつながっていて水が絶えることがない、「能舞台」の床下には音響効果のために甕が埋め込まれるなど工夫もいっぱいです。池には白鳥のほかに「蘆葉」と名付けられた舟茶室が浮かび「羅月」という舟舎まで用意されています。非公開の空間に足を踏み入れることができただけでなく、11代小川治兵衛さんが同行してくだったので、ことのほか貴重な時間になりました。いろいろとお話をうかがって作庭によって生まれる「ほんものの自然」とのズレが庭園空間の質を決定しているらしいとうことが、少しだけわかりました。奥は深い。非公開の私的空間ですので写真は庭からの東山の眺めだけにします。写っているのは借景の塔です。 

courtesy of Google Map


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[シャトー・メルシャン]@新建築
[シャトー・メルシャン]が載った新建築12月号が発売になりました。見開きのメイン・ページにはこれに近いアングルのもっと広角の写真が使われています。もう本屋に並んでいますので立ち読みしてみてください。pp.96〜102です。


















