奈良鹿

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奈良ホテルに泊まった。荒池とのあいだの庭を歩くと鹿に出会う。天井高4mを超える落ち着いた寝室。行き届いたサービス。居心地が良かった。夜は街中にロウソクが灯る燈火会。日中は酷暑で二月堂界隈を歩いているのは外国人ばかり。学生たちとの宴には彼女たちの20期上の先輩も参加してくれた。二人でついに設計事務所を始めるとのこと。おめでとう。二次会で飲んでいるうちに彼女たちがフジロックのボブ・ディランで一緒だったことがわかった。うれしい。

隧道

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峠を挟むフジロックと法師温泉という硬軟、新旧の取り合わせはおもしろかった。車だとわずか7kmの距離でごく自然におさまるのだが、公共交通機関頼みとなるとたいへんな迂回を余儀なくされる。どうせ遠いのだから峠を越える鉄道は新幹線12分ではなく上越線78分を選んだ。清水トンネルのループを体験しようと先頭部に陣取りカメラを構えたもののよくわからないうちに地中駅の土合に停車。後で調べたらループがあるのは上りで、下りは清水トンネルより低いところを長く貫通する新清水トンネル。犬智慧だったわけだが、13,500mの長い隧道と不思議な地中駅もよかった。こっちのルートを選んだおかげでディランともだちのIさんと再会できたのもよかった。いずれにせよローカル線は楽しい。

剥製

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法師温泉長壽館の味わい深い廊下に置かれている剥製の写真はここぐらいしかアップする場がない(笑)。

蜻蛉

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法師温泉のまわりには鳥がたくさんいるのだが写真は撮れなかった。その代わりに雨の中でじっと樹に留まるトンボ。漢字が蜻蛉なのがわかるような気がする。

石蔵

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大谷へ。宇都宮市内には大谷石の建築、建造物がたくさん。石蔵を飲食店にコンバージョンしたお店もある。インテリア素材として使われている薄板は時間を経ていないので趣きが異なる。

祭礼

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大谷へ。宇都宮で二荒山(ふたあらやま)神社のお祭りに出会えたのはラッキーだった。町内会のたくさんの小ぶりの神輿が100段の階段をまわりの人も一緒に上る。荒々しさはなく街の人がみんなで楽しんでいる雰囲気が伝わってくる。いい街だなあ。

ディラン

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苗場のフジロックは熱かった。あんなに大勢の老若男女がのびのびと思い思いに音楽を楽しんでいる状況は私の想像をはるかに超えていた。前日の2日目は台風12号の影響で雨だったのだがそんなことはどうでもいいことなのだろう。予定どり台風一過となった3日目は強い陽射しの青空を雲が速く流れ、帽子を飛ばすほどの風が心地よかった。ただ会場のそこここに泥のぬかるみがあり、教え子たちが教えてくれたように長靴で来る場なのだ。気の利く連れのてきぱきした先導でどんどん前に詰め寄って熱い立ち見集団に紛れ込めたのは正解だった。いつもどおり重くタイトなリズムの演奏が始まるともう後はロックの嵐だった。元気いっぱいにピアノを叩きまくるディランは強い風に髪を揺らし会場の雰囲気に乗ったのか楽しそうだ。50回を超すディラン体験の中でも屋外は初めて、日が落ちて刻々と青味を増していく空の下での音楽は気持ちがいい。汗ばんでくるからだに夜風が優しい。60年代の曲も2010年代の曲もどんどん進化しているから全部が今のディランだ。耳では曲目が特定できずに27日のセットリスト情報から頭で類推した曲が2曲あって僅かながら動揺する間もあった。熱い90分が瞬く間に過ぎた。2014年10月からは必ずセットリストに入っていたシナトラナンバーはついに歌われなかった。甘さを切り捨ててロックに徹しラストを「風に吹かれて」で締める構成は旨い。一言も言葉を発せず、それでも彼なりの最大級の気持ちを込めて、仁王立ちで私たちに応えてくれた。かっこいいの一言に尽きる。こんな素晴らしい時間を伴侶と共有できたことも私にとってはことのほかうれしい。遠くまで回り道をして時間をかけて来たのもよかった。忘れられない旅になった。

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kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

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