ディラン

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苗場のフジロックは熱かった。あんなに大勢の老若男女がのびのびと思い思いに音楽を楽しんでいる状況は私の想像をはるかに超えていた。前日の2日目は台風12号の影響で雨だったのだがそんなことはどうでもいいことなのだろう。予定どり台風一過となった3日目は強い陽射しの青空を雲が速く流れ、帽子を飛ばすほどの風が心地よかった。ただ会場のそこここに泥のぬかるみがあり、教え子たちが教えてくれたように長靴で来る場なのだ。気の利く連れのてきぱきした先導でどんどん前に詰め寄って熱い立ち見集団に紛れ込めたのは正解だった。いつもどおり重くタイトなリズムの演奏が始まるともう後はロックの嵐だった。元気いっぱいにピアノを叩きまくるディランは強い風に髪を揺らし会場の雰囲気に乗ったのか楽しそうだ。50回を超すディラン体験の中でも屋外は初めて、日が落ちて刻々と青味を増していく空の下での音楽は気持ちがいい。汗ばんでくるからだに夜風が優しい。60年代の曲も2010年代の曲もどんどん進化しているから全部が今のディランだ。耳では曲目が特定できずに27日のセットリスト情報から頭で類推した曲が2曲あって僅かながら動揺する間もあった。熱い90分が瞬く間に過ぎた。2014年10月からは必ずセットリストに入っていたシナトラナンバーはついに歌われなかった。甘さを切り捨ててロックに徹しラストを「風に吹かれて」で締める構成は旨い。一言も言葉を発せず、それでも彼なりの最大級の気持ちを込めて、仁王立ちで私たちに応えてくれた。かっこいいの一言に尽きる。こんな素晴らしい時間を伴侶と共有できたことも私にとってはことのほかうれしい。遠くまで回り道をして時間をかけて来たのもよかった。忘れられない旅になった。
2018/08/01(Wed) 08:00:03 | doglog
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kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
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