山下公園の前の穏やかな海辺にはカモメがたくさんいる。トビがカモメを襲っているように見えなくもないがたまたまそんな風に撮れただけの写真。伊根の遊覧船のまわりでもトビとカモメは争うことがなかった。
カワセミが出たついでに撮りためた鳥の写真から何枚か。琵琶湖西岸の針江の帰りに立ち寄った余呉の駅で1時間に1本の電車を待っているあいだに撮ったトビ。余呉にはそのうちにまた行くのだろうな。
At the zoo #5。多摩動物公園のかつてはウォンバットもいたオーストラリア園にはワライカワセミがいた。日本のカワセミの何倍もの大きさがあってけたたましく鳴く。どちらもブッポウソウ目カワセミ科Coraciiformes Alcedinidae。なにか動物が吠えているようにも聞こえるのだが、笑い声のようでもあって、ワライカワセミと呼ばれている。オーストラリアではkookaburra。ところで私の最初の海外旅行は1973年オーストラリアだった。鉄鉱石を積む貨物船に乗せてもらって片道7日かけて赤道を越える航海。懐かしいなあ。
At the zoo #1。宮脇さんの設計した高幡不動の住宅地は多摩動物公園に隣接しているので、何十年振りかな、寄り道をしてみた。最初に来たのは50数年前で、1958年開園のおそらく2,3年後。家族の他に大阪から上京した叔母と一緒だったように記憶しているが定かではない。通り雨に会ったことだけは確かに記憶している。もう少し大きくなって思春期も過ぎたころの記憶の中に映画「卒業」(1967)のダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスの動物園デートがある。ポール・サイモンがあのシーンのために書いたAt the Zooはロマンティックではないので結局使われなかった。監督は賢い。映画にも歌にもコアラは出てこない。コアラ、双前歯目コアラ科Diprotodontia Phascolarctidae。
旧岩崎邸庭園和館には通り雨を遣り過ごす座敷があって雨脚が弱まるまで暫しにぎわっていた。辛抱強く待ってやっと思うように撮れた。
通り雨を避けられそうもないので旧岩崎邸庭園で遣り過ごそうと計ってそのとおりになった。滝のような雨なのだが思うようには撮れない。
蓮の蕾の蜻蛉は蜉蝣のように儚くはない
蓮池には蜻蛉もいた。動くものには忽ち反応をしてしまうから忙しい(笑)。いい時間が続きますように。
時も光もよぎる透ける透きとおる
東福寺は独りで訪ねた。重森三玲の庭に向き合いながら青い森の鳥の囀りを聴いた。蓮池に心奪われた。いい時間だった。
糧を得る青田の美しさを鷺の白さに噛みしめる
昨年、非常勤講師仲間が米原で別れて独り余呉に向かったのが気になっていた。それで針江からの帰りに途中下車した。1時間1本のローカル駅。美しい日本が確かにあった。
暑さが和む鴨川を渡り水を浴びる椋鳥がうれしい独り歩き
東福寺から京阪で三条に出て十二段家の茶漬けに向かう道すがら。一人でも、ランチでも、旅先では日常には流されない(笑)。
葉陰に潜む椋鳥の凛々しき影にふたり涼む
奈良二月堂から降りてきた池のほとりで出会った椋鳥。一人でいるより出会いの機会は増える。
山合の青田に群れる山燕一羽留まって語る
ダニ・カラヴァンの公園がある室生山上から少し降りた美しい青田で燕の群れに出会った。里の燕とはどこか違っているような気がする。電線にこんなにたくさん燕が並ぶのは珍しい。
奈良ホテルに泊まった。荒池とのあいだの庭を歩くと鹿に出会う。天井高4mを超える落ち着いた寝室。行き届いたサービス。居心地が良かった。夜は街中にロウソクが灯る燈火会。日中は酷暑で二月堂界隈を歩いているのは外国人ばかり。学生たちとの宴には彼女たちの20期上の先輩も参加してくれた。二人でついに設計事務所を始めるとのこと。おめでとう。二次会で飲んでいるうちに彼女たちがフジロックのボブ・ディランで一緒だったことがわかった。うれしい。
室生川を挟んでダニカラヴァンと向かい合うように室生寺がある。公園を横ぎる緯線「太陽の道」は室生寺金堂を通る。階段ごとに向きを変え視界を分節しながら連続する750段はよくできているが、猛暑の中ではからだには厳しかった。ここの五重の塔は美しい。
3度目の室生。今までは学生たちと一緒に奈良からバスだったが、今回は近鉄の最寄り駅から路線バス。1時間に1本なので時間調整は大変だが室生川沿いの道は楽しい。先ずは室生山上のダニカラヴァン。大人数で短時間だった過去の2回と違ってじっくり空間を楽しんだ。やはり猛暑で日射しは強かったが標高のおかげか暑くはなかった。
法師温泉のまわりには鳥がたくさんいるのだが写真は撮れなかった。その代わりに雨の中でじっと樹に留まるトンボ。漢字が蜻蛉なのがわかるような気がする。