18時45分長崎発のフライト。夕暮れ時の機窓にビールを飲みながらうっとり。カメラに写せない眺めは脳裏に焼きつけようとどちらにせよ窓に張り付いてしまいます。この日は珍しく北東からの羽田進入。ディズニーランドの花火に続いてライトアップが始まったばかりのゲートブリッジが眼下を過ぎりました。
4月29日。[doghouse]7歳の誕生日。去年は咲いていたモッコウバラはまだこれから。全体的に今年の花は遅めです。気持ちのよい陽気に鳥の囀りも楽しそう。久しぶりの中庭日和を楽しんでいます。
国立。打ち合わせの時刻までに小一時間の間ができたのでスタバに寄ってみたら、小糠雨降るわずかばかりの軒先でマグカップを手にするおじさんとラブラドール。私にとってのスタバはフクとの散歩で寄るところだったこともあり、想い出がどっと溢れて来て、思わず携帯で写真を撮らせてもらってしまいました。ココ君(オスに違いありません)。ほとんど初めての独りスタバの空気はたいへん緩やかで、さくさくと頭が動き始め思いのほか仕事もはかどりました。
海の見える丘での上棟式。晴れ男のはずが雨が降り始め風も強い荒れ模様。現場小屋を即席の宴会場に見立ててお気に入りの店の折り詰めでおいしいお酒をいただきました。夜半には雨もあがり霞む夜景に浮かび上がる小屋組み。
長崎へ。写真は「武蔵」でついにありついた活きアマダイしかもシロアマダイ。湯引き。大将手作りの塩でいただきました。お椀もおいしかった。
昨日深夜までの冷たい雨。蕾が膨らみ始めたブルーベリーも寒そう。でもまとわりついた雨の滴はきれいだなあ。こういうのもまた春。常ならぬこともいくつかあるのが季節というものなのでしょう。
雲仙。Wikiによるともともとは温泉と書いて「うんぜん」だったそう。湯煙も上がっていました。あの普賢岳の隣の妙見岳頂上まで久しぶりのロープウェイで登りました。雄大な眺め。鴛鴦の池の手前には日本最古のパブリックコースがあります。背中の方に1991年の火砕流の跡が生々しい大自然が広がっています。不気味な静けさ。
三鷹の北の空をおそらく米軍の飛行機が東から西へ飛んで行きました。この辺の低いところは米軍の制空権下。羽田から西へ向かう民間機は大きく迂回して高空を飛んで行きます。
川崎民家園。暗い内部空間と外の明かりのコントラストが好きです。白い花の木はミツマタ。闇色の枠を得て儚くも美しい絵になりました。ミツマタ(三椏)ジンチョウゲ科ミツマタ属Edgeworthia chrysantha。chrysanthemumと似た学名だけれど菊とはあまり近い種ではないようです。検索するとDuchesnea chrysanthaヘビイチゴ、Camellia chrysanthaキンカチャ、Acineta chrysanthaランの一種、Alstroemeria diluta ssp. chrysanthaインカユリ、Deuterocohnia chrysanthaチリ原産の植物、Stiffitia chrysanthaブラジル原産のキク科植物、Tabebuia chrysanthaコガネノウゼンと続々出てきますが系統に一貫性はないよう。Chrysanthaは女の名前で語源は「金の花」を意味するギリシャ語。発見者が同じなのかもしれませんが、花の色から来ているのかもしれません。
[二軒家アパートメント]が竣工した時に植えた桜が満開。ソメイヨシノよりかなり遅れて開きます。桜の植わっているところは渋谷区本町という町名で、もともとの「二軒家」という地名は今では付近の公園と町内会に名前が残っている程度で絶滅寸前です。
[doghouse]のジューンベリーが桜に気をとられているうちにあっという間に咲いていました。上の写真が数日前で今はこれくらい。モッコウバラがいきいき。Wikiを見てみると和名はアメリカザイフリボク(采振り木)、バラ科ザイフリボク属Amelanchier canadensis。我が国での歴史は浅い植物のようですね。「采振り」の名は花が「采配」に似ていることが由来だそうです。中庭に並ぶjuneberry、blueberry、chokeberry。花が咲き実がなりそして紅葉。気に入っています。
妻と私の誕生日が共に17日ということもあって17という数字には特別の親近感を持っています。私たちがまだデートを繰り返していた頃よく聴いたエリック・サティは1866年5月17日生まれ。高橋悠治や高橋アキ中心のサティ・イベントがしばしば17日にあって、Art Vivanだのジャンジャンだのに二人で顔を出していました。そして2012年1月17日、フク天国へ。暫くは17日はフクにしようと思います。で、これはフクが出演したSONYのBraviaのネットCMのひとこま。スティルではなく動画。さすが当時はSONY。建物探訪やテレビ朝日を凌ぐ大所帯のスタッフがやってきて、内外を貫くレールまで敷いての撮影になりました。フクはいつでも名優で適当にカメラ目線を送りながらおつきあいしてくれたものです。写っているBraviaを置いて行ってくれていまだに愛用させていただいています。そう言えばSONYのProfeelという画期的なモニターの最初のカタログ写真は私の実家[ビッグドッグ・ハウス]で撮影されました。縁があるのかな。
courtesy of SONY
居住空間デザインコースで今年は中村好文さんと教えることになり、課題の鍵になっている民家を体験に行ってきました。期待を遥かに上回る豊かな空間。シャッターもバッテリーの限りまで切りました。ブログにアップするための許可を得る前に、周辺の生田緑地の烏と猫。そこここに春があって、ここでも鶯囀りのレッスン。ここに35年前に来たのは英会話学校の仲間と一緒でした。ジャーキスという女の先生と何故か北山さんも一緒で、終始英語で会話していたように記憶しています。懐かしいなあ。あの時も今ある民家は全部ではないかもしれませんが在ったのでしょうが記憶は定かではありません。想い出の方は記憶として色あせながらも確かに残っています。
長崎。土曜日午後の空きに雲仙へ。原広司設計のカフェを探して迷いこんだ里山で巡り会った千々石(ちぢや)の棚田。日本棚田百選の一だそう。菜の花、レンゲ、鶯の仔の拙い囀り。車で小一時間の距離にある佳きふるさと。いいなあ、
なぜか鳩三羽、満開の桜の枝で三角形。新宿公園の朝。足元にはそれなりの残飯が溢れるトロ箱をつつく人の姿あり。
帰り道に通り過ぎる花見もいいもの。屋台の赤い灯りがまた楽しそう。味気ない近代建築の壁も姿が見えなけえばそれなりの背景になっています。この画面の中にドラマもあるのでしょうね。
フクのお悔やみにいただいた桜が花開きました。小さきながらもひとつの宇宙。可憐ないのちです。これまでは外で陽を浴びていたのですが暫く内かな。
ここのところのハヤのお気に入りの場所は以前フク専用だったソファの肘。ジャーマンシェパードのボブと仲良くしているようにも見えますが後ろ足がボブの目の上に置かれています。なにかの傍がいいんだろうな。
淡く霞んだ日本列島空からの眺め。山も海もみなそれぞれのふるさと。この写真を「ここはどこでしょう?」とfacebookにアップしたら、陽光を浴びた海とトンネルの記憶と共に「徳山と大竹のあいだ」と回答がありました。そんな瀬戸内海に浮かぶこんな美しい島にも原発が計画されています。山口県長島の上関原発。南側の愛媛県伊方に次ぐ瀬戸内海二つ目の原発になりませんように。許せないことにYahooとGoogleの地図では四国電力伊方発電所と表記され「原子力」の文字が消去されています。こういうことだけは手際がいい。これだけの反対の中、
大飯原発が再稼働に向けて動き出しています。強引な閣僚茶番劇。役者の顔に精気がありません。
長崎の現場。風で体が冷え切ってしまうとまわりをちょっと散歩。階段ばかりなのですぐに暖かくなります。狭い階段越しにちらりと見える桜もきれい。そこいらじゅうにいる猫ばかりではなく、犬もワワンと迎えてくれました。
暖かくなって桜全開。これは光が丘の桜並木。左側が1973年に返還された米軍グランドハイツ跡の光が丘公園。平日なのに大勢の人でにぎわっていました。清掃工場から少なからず撒き散らされている放射性物質の濃度がこれ以上上がりませんように。
長崎も大嵐。一昨日の現場の大嵐は標高85m遮る物が何もないので想像を絶する激しさでした。現場は基礎のコンクリート打ち。気温は10℃はあるのに体感温度は遥かに低く、急遽貸していただいたダウンを着ていても体がどんどん冷えて行ってしまいます。打設を終えた日暮れ前には雲に切れ間ができ始め、空模様もめまぐるしく変わり普段とは違う情景が矢継ぎ早に展開しました。カメラに吹き付ける、体が飛びそうなくらいの暴風がまったく写っていないのは不思議ですが、お気に入りの写真になりました。一夜明けて、いつもより一便遅いエアポートバスに乗りこむと、なんとワークショップOBが座っているではありませんか。どうして、ここに?!驚きました。15分毎に出ているバスに長崎で乗り合わせる確率はそうとう低いはず。奇遇と言って十分だと思います。早速facebookを交わし、事務所に戻って特製の「長崎旨いものマップ」を送りました。なにかの縁の始まりかもしれません。OGではありませんよ。
4月1日。麻布十番で半年毎の髪切りの後、恒例の霞町
Beach Houseへ。な、なんと灯りがついていません。ついにつぶれたのではなく、日曜日だったのでした。迂闊さにうろたえてる間もなく3人が集まって、なんとかすぐ近くの蕎麦屋におさまりました。33年間慣れ親しんだ居酒屋とは趣の違う落ち着いた空間で旬の海山の幸をゆっくり楽しむのもこの歳の私達にはまたいいもの。いつになく穏やかな時を昔話に花を咲かせました。旧き友、ここでもよし。写真は長崎現場近くの桜。満開を少し過ぎたところです。
ついに「武蔵」から仕事場に電話。活きたアマダイ入荷とのうれしい知らせだけれど運悪く先約あり。アマダイは一夜干しとか味噌漬けとかしか知らず「武蔵」でも活きは噂だけ。ついてないなあとぼやきながらもそんな電話にうきうきと空の上へ。で富士山に出会えるとやはりうれしい。CAも一緒にはしゃいでくれてなおうれしい。さ、魚だ。
フクがいなくなってから出番が多くなったクウ。お気に入りの場所でほかの物事にかまわず自分の時間を楽しむ姿勢は以前から変わりありません。
長崎には猫がたくさんいるなあと思っていたら、「ながさき町ねこハンドブック」という小冊子が
ながさき町ねこクラブから発刊されました。私見ですが、猫の多い街はいい街。人ものんびり開放的に暮らしていて居心地がいいからだと思います。代表格がヴェネツィア。我が家の近所も猫がたくさんいます。