
七里ガ浜の沖合に帆を張るヨットの群れ。今夜は6時から[lecture series]。大海原に漕ぎ出したばかりの学生たちは前途洋々。3人でworkshopを始めたころの話もまじえて建築の可能性について話をするつもりです。そのあとの懇親会も楽しみです。

篠原一男が設計した住宅を見学させていただくという機会に恵まれて片瀬山へ出かけるついでに江ノ電。日曜日の観光客の群れには圧倒されましたが、楽しい乗り鉄の旅になりました。まともな写真が撮れなかったのでジオラマ。

息子に連れられて行ったのは円山町のビールこだわりの店。40種類のクラフトビールが樽から飲める。息子はウワバミ系なのでうっかり付き合うとアブナイのですが、ビールに関してはたいへん詳しく勉強になります。頼もしくなったものだなあ。度数の高い値段も高いのを集中的にトライしたら、案の定、酔っぱらいました。

3杯目のモヒートのミントはなんとキューバ産。かつてハバナで楽しんだ味にかなり近いワイルドな仕上がりだけれども、やっぱり嗜好品は環境依存が大きいかな。現地で味わった全体は再現できないように感じました。キューバの話で隣席の女性と盛り上がりすぎて、バーからやんわりとイエローカード。確かに。さすがに銀座のバーですね。普段あまりお酒が得意ではない娘とお酒を肴に楽しく過ごせて幸せ。

大学生の娘に誘われてカクテルで有名な銀座のバーへ。1杯ずつのつもりだったのにいろいろ教わりながら楽しんでいるうちに3杯まで進んでしまいました。チェイサー用の氷は限りなく透明でほとんど見えないなど随所に細かい技ありです。1杯目は私の定番エクストラ・ドライ・マティーニ。ジンはbeefeater24。果物類にもたいへんな拘りがあるようなので2杯目はスイカ・テキーラ。たいへん美しくかつ美味しい。

こちらも斎藤輝彦さんの縁でリサイタルを聴き続けている瀬川裕美子さんは西洋音楽の周縁部に果敢に挑戦している若手ピアニスト。今回はヴァイオリン奏者でもあったパウルクレーの言説を黒子に「肥沃の国の境界」を探訪していく趣向。「線+ポリフォニー・・・」という副題は私には難し過ぎだが、演奏会には瀬川さん自身の随想、覚書、雑感からなる分厚い小冊子が付属していてこれをじっくり読むとやっといくらかはわかってくる。が、ウェーベルン、「ハンマークラヴィーア」、近藤譲、ブーレーズという選曲も私のようなクラシック門外漢にとってはかなり手強い。シューベルトの即興曲とブラームスの間奏曲が一番楽しめたかな。小冊子に出てくるクレーのワラジムシAssjel im Gehegeが面白い。これもPolka Dotsと同じく1940年。演奏会後の懇親会は取りつく島がなくて壁の花状態になるのではと心配しましたが杞憂。楽しい豊かな時間を過ごすことができました。作曲家の近藤譲さん鈴木治行さんのほかには音楽の周縁部の専門家が多いのは瀬川さんの活動の幅広さの証でしょう。ゲーテ自然科学の集い代表の粂川麻里生さんが息子のドイツ語の先生だったのは奇遇。舞踊評論家の石井達朗さんはワークショップがかかわった[from DANCE]@白州で田中泯と高橋アキの競演を体験されているという縁もありました。会場の小石川テラスのカーペットは[A clinic]でサイン計画をお願いした今話題の野老さんのデザイン。音楽の縁も奥深し。