return to forever
打合せ前に少し時間があった日曜日の朝に洗足池を北側から巡ったのは名案だった。さまざまな水鳥の故しれぬ営みをゆっくり眺めることができた。飛んでいる鳥を手持ちカメラにおさめるにはひとしきりの静寂が必要なのだ。この写真とは段違いに躍動感のある美しい写真がジャケットに使われた1972年のアルバムReturn to Foreverには写真そのものの軽快で爽やかな音があふれていた。そのなかでもとりわけ印象的だったChick Coreaが弾くFender Rhodesの響きにこの写真を撮った翌日に出会ったのは何かの縁かもしれない。オペラシティでのピアノトリオに誘われていたのだが知らない演奏家だったのとホールでジャズという取り合わせに馴染めなくて乗り気ではなかったのだが直前になって聴こうと決めた。オペラのホールの地下にあった固定席のない直方体の箱は型を払拭した包容力のある建築。ピアノ仲野真世コントラバス池田芳夫ドラム馬場高望の音楽は豊かで刺激的でじっくり3時間音楽に浸り込んだ。Fender Rhodesにさまざまな鳴り物と弓弾きのコンバスが絡む音世界がとりわけお気に入り。なにごとも先入観で決めつけてはいけないということですね。程近くのlunetteに席が空いていて音楽の余韻を日本のワインに浸す幸せな時間も楽しみました。
2017/02/02(Thu) 09:25:59 | doglog