patterns
国立で進行中の現場の階段に、足場板の孔を抜けた明りが面白い模様を作り出していました。この日はちょうど一橋大学の入試で改札を出たところから、クラブ勧誘・アパート斡旋の不動産屋・予備校などたくさんの人々が群がっていて、私にまでKitKat入りのちらしの袋が配られました。大学受験の朝の言い知れない緊張感は今でもからだのどこかが記憶しています。なぜかこの写真の儚く柔らかな光と影は、あの頃よく聴いていたPatternsという曲を思い起こさせます。Paul Simon1966年の作品で、夕暮れの街灯が部屋の壁につくる影から語り始め、patternsという言葉を鍵に人生の繰り返しのせつなさを綴っていく佳作。黒いビニールに刻まれていた次の曲はCloudy。何度も聴いたなあ。ちなみにPatternsが録音された1966年夏、Bob DylanはBlonde On Blonde発表直後で7月にバイク事故を起こし暫く隠遁。両者ともプロデューサーはTom WilsonからBob Johnstonに変わったばかりでした。
2013/03/05(Tue) 07:35:49 | doglog