Watching the River Flow
大阪に来ました。Bob Dylan 9年ぶりの来日。小さなライブハウスでのスタンディングのライブ。68歳のディラン率いるギンギンのロックバンドを楽しみました。甘さを控えたストレートなロック。ライブハウスこだわるディランの狙いがよくわかります。力強いタイトな演奏が目の前で展開される臨場感が凄かった。去年4月のパリとの大きな違いはリードギターが変わったことと箱の大きさ。立ったまま独り1時間待っているだけなのはなんとかしてほしいものですが、ライブの2時間には没頭してしまいました。構成は去年後半のツアを踏襲していて、ラストの5曲は去年の最後のボストン、ニューヨークと同じでしたが最近の曲が少なめになっていました。オープニングはWatching the River Flow。2008年からは演奏されていなかったTo Ramonaも登場しました。湾岸から梅田に戻って大阪拠点のNさん一行に合流。Wrigleyさんとも9年ぶりくらいの再会を果たしました。あの頃シアトルからビールを運んできたヨットが今度は酒を積んで神戸から西海岸に戻る壮大なプロジェクトの話や、ロンドンでディランのステージの上に紛れ込んだ話などに、まだディランの音楽にこんがらがっているハイな頭で聴き入りました。喉の渇きはあっという間にHeartlandで癒し、きずしや煮蛸で大阪を味わいました。写真はいかなご。神戸須磨の親戚から届いた春の味、イカナゴの釘煮です。須磨の祖母を思い出す懐かしい味。播磨灘の郷土料理で錆びた折れ釘に似ていることからこの名があるのだそうです。イカナゴAmmodytes personatusスズキ目 イカナゴ科。東京では魚屋で出会うことはありませんが、神戸生まれの私にとって忘れられない故郷の魚です。大昔のことは何故か記憶が鮮明で、行商の魚屋さんが子供用にとっておいてくれた小ぶりのフグの入った桶の映像が浮かび上がってきます。今日は須磨あたりの海辺に足を伸ばしてみようかと思っています。
2010/03/12(Fri) 08:13:23 | Dylan