zingaro 090214

[laatikko]ブログ内覧会シリーズに洗面所が登場。写真には写っていませんが今回はメディスン・ボックスの中で充電できるように工夫しました。細かいことにも気を使ってるんですよ。一日前のブログではpapabubbleのバレンタインが紹介されています。
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写真はフランスから海を渡ってやってきた、馬と人間による騎馬スペクタクル、zingaroのbattutaの開演直前のショット。八角形の特設劇場に入るとすでに照明が落とされていてアリーナの中央に青く光る半透明の円柱に目がひきよせられました。よく見るとその円柱は天井から落ちてくる「水の柱」。その周りには何やら黒い塊がたくさんあって、気配や臭いから察するにどうも馬の群れのようです。隅には仄かに明かりの入った幌のようなものもあるようです。やがてヴァイオリン、チェロなどの弦楽器アンサンブルの調べが静かに聴こえてきます。そのもの悲しい心地よい音色はアイリッシュのようでもありロマのようでもありあるいはアパラチアンのようでもあります。その音楽に合わせて観客席の中央の円形の場に薄明かりが入り、闇のなかでじっと佇んでいた馬たちがゆっくりと動き始め、褐色の土が入った円形の場をぐるりと回りながら列をつくって姿を消していきます。遊牧民の朝ということなのでしょうか。この導入部の見事な演出で先ず気持ちは土の舞台に吸い寄せられてしまいました。最後の馬が姿を消すと同時に間髪を入れずにスポットライトが場を照らし、目が痛いほどに白い馬の群れが駆けこんで来て、そこからは息つく間もないスペクタクルの展開で、あっという間にフィナーレとなりました。想像もしていなかった展開に圧倒。みごとな非日常体験でした。馬は大きくて美しくて可愛い。フクと似た色の馬が出てきたときは、家に置いてきたフクのことを思い出してしまいました。弦楽アンサンブルはトランシルヴァニアで、もう一組のブラスバンドのほうはモルドヴァとのこと。ヨーロッパ周縁部の文化の奥の深さにも心打たれるものがありました。
感動の一夜を締めくくるディナーは会場近くの富岡八幡宮境内で深川鍋と深川めし。「決まり」でした。

2009/02/14(Sat) 07:25:50 | doglog
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kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
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