Sciacca
Sicilia series。野口教授と行くシチリア建築旅は去年に続いて2回目。去年は旅に携行した陣内さんの「シチリア・南の再発見」でシャッカは「アラブ世界に最も近い町」として熱く紹介されている。ギリシア時代は植民都市アグリジェントとセリヌンテの中継点、ローマ時代は前哨基地で小さな集落に過ぎなかったが、その後のアラブ支配時代に都市として発展し、シャッカという地名も集合住宅に関連するアラビア語がもとになっているという説もある。14世紀以降に形成された大通り沿いの街区の裏にアラブ期を起源とするコルティーレと呼ばれる袋小路が無数に存在している。コルティーレを取り囲む居住ユニットの生活が行止まり空間に滲み出てきているようすが見どころなのだろうが、通り過ぎるだけの私たちはその雰囲気を鼻で感じ取るしかない。町のはずれにギリシア人が発見しローマ人がテルマエを建設した温泉の名残があるのもシチリアらしい。
2018/06/22(Fri) 08:04:28 | doglog