上五島

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小値賀ぶらぶら 7。長崎港から小値賀に向かうと上五島の中通島を経由することになる。小値賀島の14倍168 km²もあるからレンタカーで回った。29もある教会巡りにはまるとやっかいなので鉄川与助によるものに絞ることにした。隆起によってできた山がちの島は海岸線が深く入り組んでいて小さな漁村が点在している。青く澄んだ海に縁どられた地形が造り出す景観は美しい。ここのところ何年も運転したことのなかった車は面白かったが、不思議な飛び方をする鳥が目の前に現れてもカメラに収める術はないし、小さな生き物や草花は見落としがちになってしまう。箱の中から眺めながら素通りするよりも足で歩き五感を総動員して感じる方がおもしろいなと思った。島の北端は細長い岬のような形になっていてその根元のところにあるホテルに泊まった。2012年竣工の瀟洒な建物は南北に走る稜線に沿って建ち西も東も海に面している。内装も白を基調に装飾を控えた設計で悪くない。若いカップルにはたいへん魅力的なリゾートであることはよく分かる。新上五島町と全国展開企業との共同事業だそうで、星野リゾートやAMANとは事業の体質が同一ではないのかもしれないが、地域密着度合いは「おぢかアイランドツーリズム」よりずっと薄い。感動的な夕日も体験して素晴らしい時間を過ごしていながらこういうことを言うのもいかがかなとは思うが、体験するひととしても地域の将来のことも考えて判断していかなくてはいけないのではないかと思う。事業するひとも運営するひとも同じことだ。世界中どこでも同じ価値観・流儀で対処しようとする資本の論理にとっては地域性は商売のためのスタイルの一つでしかない。fbのmichio kinoshitaアカウントにほかの写真を数枚アップしています。
2017/09/18(Mon) 09:05:12 | doglog
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木下道郎 ・ 建築家
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