臨界
[laatikko] 「座高円寺」と続いた建築の一日の締めは北山恒さん。「モダニズムの臨界」出版に合わせた藤原徹平さん中川エリカさんとの対談。本は読み応えがあり過ぎてまだ読了していないから北山さんの方向性に共感するとだけ記しておこう。余談だが、臨界というのは異なる状態の境目のことで北山さん的には「切断」なのだろうが、核分裂連鎖反応に関してもっぱら使われる単語であるために、よくわからない含みがある。不思議な言葉だ。出版の仕掛人である真壁さんのネーミングのようだが、北山さんの論考集に相応しい刺激的なタイトルだと思う。写真は「洗足池の集合住宅」ペントハウスの屋内と屋外のゆるやかな境界で「臨界」とは関係がない。鉄壁だったはずの容器の外で核物質が臨界状態にあるというありうべからざる事実はわれわれの記憶からほとんど消えてしまいつつある。
2017/09/09(Sat) 09:09:58 | doglog