千住博美術館
中軽井沢「千住博美術館」(設計:西沢立衛)、よかった。土地の起伏は周辺と連続させ、周辺とは必ずしも連続しない繊細で入念なランドスケープを中庭も含めた敷地に施すことで、内部と自然との境界を意識上消失させている。外壁のガラスに半透過のシートを重ねたことで外との連続性がかえって高まっていると思った。うまい。天も地も水平ではない円形の中庭開口に用意されたシェードは閉じると下端が水平な垂れ幕になるようだが、閉じた状態を見たかった。唯一残念な中庭越しに見えてしまう隣家も消去されるに違いない。内部は写真を撮ることができないが、このランドスケープの写真は当たらずと雖も遠からず。ともあれ自らのからだで体験されることを強くおすすめしたい。名を知らぬものも多い植栽の中で私のお気に入りは写真右上のイヌコリヤナギSalix integra。
2017/06/08(Thu) 09:05:12 | doglog