杉本博司
東京都写真美術館:杉本博司 ロスト・ヒューマン。多岐にわたる膨大なコレクションを主体に展開される現代文明のエピタフ。33編の展示には1つを除いて「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」という寸分違わぬ言葉で始まる肉筆が添えられていて、浅田彰、磯崎新、南條史生など注意深く選定された人たちが代筆している。写真という表現の枠を大きく超えたモノの迫力に圧倒される。けれども写真のみの[廃墟劇場] [仏の海]シリーズに写し込められた意志の密度も尋常ではない。どうでもいいことだが、ラブドールの言葉だけ女言葉で綴られているのも杉本のこだわりか。
2016/11/12(Sat) 09:40:41 | doglog