石垣市民会館

161109.jpg
161109a.jpg
161109b.jpg
石垣島2。前川國男1986年。名護市庁舎に比べると地域性はぐっと抑えられていて、穴あきブロックなどのディテールのほかは大ホール棟と中ホール棟が屋外ブリッジで繋がれその上にルーバー状のコンクリート屋根が架かっているあたりに南国らしさが出ている。大ホールはピアノの発表会に使われていて中を見学できず、中ホールを案内していただいてブリッジを歩きおおらかな気持ちのよい空間を味わって解散した後「本番」が思いがけず始まった。照明担当の市の職員さんが声をかけてくださり「舞台裏」を案内してくれたのだ。学生の大半は街に散り先生5人と学生3人という人数だから実現したこととも言える。「石垣方式」とも言われるそうだが本舞台に四角い前舞台をセットできるようになっていて、ウタキでの演舞と同じように三方から鑑賞できる。歌舞音曲のさかんな風土にあわせての考案だそう。そのせいか飾りだけの「箱もの」にならずに驚異的な稼働率で市民にも広く使われているとのこと。案内の口調からも市民のための会館としての自負が伝わってきてうれしくなる。建築はみんなで育てていくものなのだ。こうして熱く語ってくれるひとが育っているということはこの建築は市民に強く愛されているのだろう。学生みんなに体験させたかった貴重な時間。
2016/11/09(Wed) 09:06:13 | doglog
Tittle: Name:

Profile

image
kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

New Entries

Comment

Categories

Archives(4185)

Link

Search

Library