[中心のある家]

所沢を訪れたのは阿部勤さんの自邸[中心のある家]を体験させていただくため。整然と区画割りされた分譲地の一区画が周辺とは趣の異なる小さな森のように育っていて、樹々に包まれるように、区画とは45度ふれて、打放しの家がありました。方形の「中心」とその四周に配置された2つの吹き抜け、階段室をはじめとした場との多様な関係性により建築が形成されています。RCのフレームの向こう側に拡がる食事の空間でまるで音楽家のようにハモン・セラーノを削っているのが阿部さんです。夕方にかけてこの吹き抜けには陽が差込み、料理ショウの様子が2階に向かっても発信されていました。玄関の反対側に続く、床レベルが40cmほど上がった小さな「縁」空間も私のお気に入り。建具のない「窓」のある屋内のような屋外空間です。40年近い時空を経た建築は、家族の家の役割を終え、75歳の独り暮らしの建築家を主にして、人が集まるのを心待ちにしているようでした。楽しいひとときを過ごさせていただきました。
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2012/11/05(Mon) 07:34:12 | doglog
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kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

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