Triton Hotel

スリランカの旅21。ジェフリー・バワの建築。ゴールからベントタに海沿いを北上する途中のアフンガッラに1981年竣工のトライトン・ホテル。1990年にバワにより増築。3層吹き抜けの光庭には当初はヤシが植わっていました。カンダラマと同じ会社の経営で2006年からホテル名がAhungallaに変わって少し手が加えられたようです。街道から門番のいるゲートを抜けてヤシのジャングルの中の細長いアプローチを延々と進んだ先に建物が姿を現します。主題は海へ続くヴィスタ。エントランス・ロビーはここでも完璧にアウトドアで遠くからはプールからその先の海へとひとつながりに見えます。バワはモンスーンが吹き抜けることを承知で完全なアウトドアにこだわったようですが、現在は視覚的には邪魔な透明ビニールのカーテンがつけられています。軸線上に置かれた装飾的なベンチは昔の写真にはありませんが、このオブジェの存在により海へと続く軸線は強化されています。遠くからはシンメトリーに見えるベンチがこんな恰好をしているとは思いませんでした。同じものがルヌガンガにもあったので、バワのデザインだと思います。プールの傍らにはオリジナルの設計図に描かれている漁船が置かれていて、バワが二つのオブジェを無神経に並置するとは考えにくいので、ベンチの方は彼の本意ではないのかもしれません。レセプション・カウンターも細やかに優美にデザインされていました。かなわないなあ。グリッドが一部欠けている理由は私には読み取れません。120928a.jpg
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2012/09/28(Fri) 07:30:15 | doglog
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木下道郎 ・ 建築家
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