quantum song

quantum、量子。Dylanの公式サイトで興味深い投稿に出会いました。Changing of the Guards: A Quantum Song。1978年発表のStreet Legalの一曲を量子論に関連付けて読み直しているのです。「お遊び」なのですが、そこに登場するquarkが実に面白い。受験の物理で習ったかどうかさえ記憶にはなく、つい最近の小林さんと益川さんのノーベル物理学賞受賞を機会に出会った程度だったので、ネットで少し学習を試みました。さっぱり解りません。が、6種あるquarkと呼ばれるものに、動きを表すup、down、位置を表すtop、bottom、素性を表すstrange、charmと3組の対をなす名前がついている「しくみ」に惹かれてしまいました。この要素にからめてなら詩にもなるし、思想にもなるし、哲学にもなりうる。でも物質の最小限の要素であるquarkがどうして?・・・・。もう少し勉強しておくんだったなあ・・・・。驚いたことにこのquarkという単語はJames JoyceがFinnegans Wakeのなかで造った言葉がもとになっているとのこと。知の世界は際限なく広がっていくのだなあ。そう言えばDylanの詩のなかにも最近Joyceが出てきていたなあ、とアタマは時空を駆け巡りながら、SACD版のStreet Legalを味わいました。1978年の初来日の時とほぼ同じつくりこまれたケレン味あふれる演奏も曲によってはきわめて上質であることを確かめました。Changing of the Guards の歌詞。冒頭のSixteen yearsの後に続く掴みどころのないSixteen banners united over the field。その後さらに繰り広げられる不可思議な世界はquantum云々というよりJoyceなのかもしれません。目の前ではフクが昼前の惰眠。ある、ない、あるかないかわからない。モノの本質は奥が深いんだなあ。
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2010/02/01(Mon) 07:12:04 | Dylan
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木下道郎 ・ 建築家
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