

gallery A4で開かれている「ちいさいおうち展」。子供の頃最も好きだった絵本なので感無量でした。建築、鉄道、犬、鳥、植物、定点観測。いろいろなものが今の私に刷り込まれています。作者のヴァージニア・リー・バートンの長男のインタビューで彼女の絵本以外の世界に触れることができました。インタビューに一役買っているのが初期ワークショップ仲間だったのもなにかの縁なのでしょう。


洗足池の集合住宅は8月中には竣工。呑川緑道を歩いて通う現場が終わってしまうのはさみしい。下の写真は現場監督作製の3Dプリンター「印刷物」。建築模型とは一味違う迫力です。1層打ち出すのに7時間かかるそうですが寝る時にセットすると朝にできているから問題ないそう。ぐちゃぐちゃになってしまっていることもあるそうです。この情熱がうれしい。私たちが見習わなければいけませんね。

他所の国から来たまだよく識らない君に語りかけることばが少しずつ解かってくる

花に似て美しい時はただ一度だけと唄った長い髪の乙女が砂浜を駆けて行った

すくすく育つ緑の帯の切れ目を抜けて出入りする仕事場の居心地のいい華やかさが好き

小湊鐵道終点の上総中野駅から大原まではいすみ鉄道いすみ線。木更津と大原を結ぶ国鉄木原線が未成に終わって木原線と久留里線が残り、いすみ鉄道が前者を継承した。こちらは近代的経営で万年赤字から脱却して廃線の危機を免れている。車輌は新しいしムーミンや女子高生キャラもあるし車内アナウンスは人気の
西村文江さんだ。小湊鐵道とは好対照の戦略で、しかたがないとは思うけれど、永続きするのだろうか。大多喜という歴史ある町もあるのになあ。

市川市の冨貴島小学校に通っていた頃の遠足で来て以来の養老渓谷。おそらく4年生くらいだったはずだから56年ぶり。房総半島横断鉄道の旅の途中下車を養老渓谷駅一つにしぼって3時間の探索時間を捻出して渓谷を歩いた。上総地方では蛇行する川を短絡させて農地を開拓する「川廻し」がかつてさかんだったそうだが、昭和初期以降の養老川の川廻しの名残の細長い沼あたりの景観はよかった。出世観音の見苦しい商業主義が仇となったのか、温泉エリアに点在する宿泊施設のいくつかは休業していて、観光地としてさみしい雰囲気が漂っている。景観を破壊するような建物をつくらず渓谷の自然を生かす知恵があればこうはならなかっただろう。