反省

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諏訪から松本に移動して篠原一男の浮世絵博物館(1982)に足を伸ばしてみようということになった。松本電鉄上高地線の4番目の駅で降りて10分強歩くはずだったのだがなんと方向を180度間違えた。実はスマホを併用するようになってからこういう失態をしばしば繰り返している。猫とは違って方角に無頓着なのだ。15分近く歩いて間違いに気づくのだから典型的「犬知惠」だ。文句の一つも出ないのに甘えていてはいけないと、政治家のように口先だけでなく、反省している。珍しいダイサギに出会えたので自分自身の平静を保つことはできた。
 

放牧

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諏訪湖には岸辺まで緩やかに芝になっている公園があってその形状のせいか鴨の群れが陸に上がってなにやら啄んでいた。こんな具合の水鳥に出会うのは珍しい。遠目には小型の哺乳類の群れのように見えなくもない。鳩とは首の動き方が違って恐竜の群れには見えないが、鳩が首を奇妙に前後させながら歩く様を見ると鳥の祖先が恐竜だとする説に合点が行く。

鳥居

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諏訪湖には花火を打ち上げるために造られた小さな人口島「初島」があって鳥たちの絶好の居処になっている。だからというわけではないだろうが鳥居も設えられていてちょうど鵜が我がもの顔で居並んでいた。写真には写っていないが水辺にもずらっと鵜が並んでいる。鳥居の語源は諸説あってよくわからないらしい。そう言えば「鴨居」にも何故か鳥がいる。いずれにせよ建築用語に生き物絡みが少なくないのは私にとって楽しいことだ。

猛禽

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諏訪湖畔のそぞろ歩きは楽しかった。肉眼ではよくわからない遠くの鳥もコンデジの望遠で引き寄せることができる。突堤に猛禽類がいるのを見つけてカメラに収めてさらに近寄ると飛び立った。すかさず捉えた映像には爪に引っ掛けられた魚がくっきりと写っていた。飛び去った跡は近くにいたカラスが直ぐに検分、空には仲間が数羽集まった。獲物はどうなったのだろうか。源兵衛川の「鳥おじさん」は親水公園を歩いていた鳩が空から襲ってきた鷹に仕留められるのを目撃した話を聞かせてくれた。構えていたカメラを向ける間はなかったそうだ。

諏訪

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諏訪湖は中央高速のサービスエリアから遠く眺めていただけで訪れたのは初めて。山に囲まれた美しい湖で鳥がたくさんいた。今年は結氷して5季ぶりに「御神渡り」が出現したとのこと東京よりはずっと冷涼なところなのだ。ここに来たら伊東豊雄の諏訪湖博物館に行かなくてはとずっと思っていた。彼と同じ諏訪出身の藤森さんがどこかで伊東さんの建築の水平性と諏訪湖の水面の関係を語っていたからかもしれない。知り合いの伊東事務所出身者二人が「藤森さんの史料館に行ったほうがいい」と口をそろえた。こうして湖越しに見ると美しいオブジェだ。魚だろうかあるいはひっくり返った船底か。確かにそれだけでしかない建築だが、それはTOD’SもMIKIMOTOも同じだと思う。

スーパーあずさ

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新旧スーパーあずさが並んだ松本駅。新型が去年12月23日にデビューし旧型は3月16日で現役引退となる。今回の諏訪・松本の旅は往きが新型で帰りが旧型だった。座席周りの快適さは圧倒的に新型の方がいい。電源コンセントが各席に用意されているのもうれしい。帰りの宴は手狭だったがもうこれで乗り納めと思うと幸せな気分だった。JRの運賃・特急券は高いけれどえきねっとの「トクだ値」で35%オフでゲットするとまあいいかという感じにはなる。65歳以上の30%オフはまだ必要ない(笑)。

翡翠♀

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「鳥おじさん」たちは三脚付きの重装備だから穴場に焦点を定めてあまり移動をしない。だから歩き回っている私たち素人の方がたまたま先に幸運に恵まれることもある。上にいましたよ、とコンデジの映像を見せたら、カメラの大きさと画質がまったく比例していないのに驚いた様子だった。それでもさすが玄人はすかさず気を取り直して嘴の下が赤いのはメスだよと教えてくれた。

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kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

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