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■マナバシラ
池澤夏樹「ワカタケル」では初見の日本語との出会いを楽しませてもらっているが、昨日はついに鳥が登場した。マナバシラ。ググったらすぐに鶺鴒の古名であることがわかった。ツツ、ニワクナブリという古名もあるそうだ、日本語も奥が深い。キギスも出てきたがこれは雉。スは鳥だそうでだからキギス、カラス、カケス、ウグイス。メは「群れ」でスズメ、カモメ、ツバメ、シメ。おもしろい。小説の中身は「愉楽にて」の時に味わったような後ろめたさはないが、今のところ鴻池朋子の挿絵がいい。鶺鴒ならと中野坂上で降りて神田川を渡るところで思ったとおり出会えた。小さな歓び。鶺鴒は大昔から身近にいた鳥のようでwikiにはたくさんの異名が載っている。イシクナギ、イモセドリ、ニワクナギ、イシタタキ、ニワタタキ、イワタタキ、イシクナギ、カワラスズメ、オシエドリ、コイオシエドリ、トツギオシエドリ、ツツナワセドリ。トツギオシエドリも池澤の創作ではなかった。
kinoshita
2018/10/04(Thu) 08:00:42
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