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■重伝建
但馬・丹後の旅。出石の町は三方を山に囲まれ水量豊かな出石川が流れ自然が豊かだ。町には1901年開館の芝居小屋「出石永楽館」もあって紆余曲折を経て2008年から歌舞伎も上演できる小屋として再生されている。片岡愛之助の定期公演が毎秋続いている。20年間にほぼ6件の公共建築を建築家に発注したという実績も含めて経済的にも豊かな町なのだろう。静思堂でのレクチャーの「建築費の財政負担による指標悪化を治水事業の交付税等で乗り切った」くだりを聴いて、暮らしを楽しむ豊かさの基礎にこういった知恵があるのだろうと、ふと思った。出石町には40数軒のそば屋があって「出石そば」が名物になっているが、信州上田市との縁を元にした観光協会(1962年設立)の努力の成果だそう。協会は1998年には「出石まちづくり公社」に発展し出石町は2007年に重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。町民参画でかつ経営的視野を持つ運動体の成立に「静思塾」での交流が大きな役割を果たしているのだろう。
kinoshita
2018/07/22(Sun) 08:00:02
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