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■瓦屋根
但馬・丹後の旅。町家を改装した風情ある「旅籠西田屋」は定員15人。一棟貸しなので20余人ならいけそうなのに男の先生は泣く泣く別宿になった。一緒に泊まれなかったから泣いているのではない。代わりは出石町のデザインコードから逸脱してしまっている8階建大型ホテルなのだ。宮脇さんも無念だろう。そこの最上階には展望温泉があって町を一望できたからと言って許されるものではない。浴室の洗い場にはビニル畳が敷き詰められていて披露宴のための窓のない巨大空間で朝食バイキングの世界だ。せめてもの救いはこれが町はずれに山を背にして建っていることかな。ここから反対側の町はずれの弘道小学校まで歩いても20分くらい。瓦屋根と白壁・土壁の街を鳥の囀りを楽しみながら歩くのは楽しかった。土壁が印象的な出石酒造で「地酒」楽々鶴(ささづる)が造られている。近くに宮脇さんが入り浸ったという珈琲屋が今もそのままあってママが健在だ。サイホンで淹れたコーヒーを味わいながらその昔彼女が宮脇さんにデートに誘われた時の話を聴かせてもらった。この旅を細やかに世話してくださっている「松本さん」がいつのまにかカウンターに座っていて、結局私たちはお代を受け取ってもらえなかった。宮脇さん、ごちそうさま。
kinoshita
2018/07/20(Fri) 08:00:03
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